一日が終わってみると、これといって何も進んでいない。それなのに疲れていて、好きなことをする気にもなれない。
細かな用事に追われた日もあれば、本当にほとんど動けなかった日もあります。疲れた理由をうまく説明できない夜も、休んでかまいません。明日でも困らない用事を残して、今夜の予定を減らす選択もあります。
本は読めなかったけれど
たとえば、読みかけの本がある休日。用事を片づけてから読もうと思っていたのに、連絡に返事をして、洗濯物をたたんで、食事のあとに皿を洗っているうちに、もう夜。ようやく座ったけれど、本を開く気力は残っていない。

本は進まなくても、返信や家事に時間を使っていた。そう気づけると、一日の見え方が変わることがあります。
洗濯や食器が残ったままの夜もあります。一日を振り返ることまでしんどければ、そのままでもかまいません。明日着る物が足りているなら、洗濯物をたたむのは明日へ。疲れた理由を言葉にできなくても、今夜の用事を残して休めます。
気を遣った時間は、予定表に残らない
たとえば、返信の文面を何度も書き直していた。断りたい誘いにどう返すか迷っていた。昨日の会話を思い出して、余計なことを言ったかもしれないと考えていた。送ったメッセージは一通でも、その前に考えていた時間があります。
ストレスがあると、心配が続いたり、集中や判断が難しくなったり、眠りに影響が出たりすることがあります。ストレスや生活上の悩みが、疲れにつながる場合もあります。体をあまり動かさなかった日でも、気持ちの面で負担がかかっていた可能性はあります。
休んでいるのに、何かしなきゃと思う
疲れたから休もうとしても、今度は「何もしていない」ことが気になってしまう場合もあります。
ソファに座っていても、資格の勉強や部屋の片づけが頭に浮かぶ。せっかく時間があるのに、これでいいのかな、と落ち着かない。そんな場面では、休む時間を確保した後にも、気になることが残っています。
心理学の研究では、「余暇は時間の無駄だ」と考えることで、動画を見るなどの楽しみを味わいにくくなる可能性が示されています。調べられたのは楽しさの感じ方で、疲労の回復ではありません。
「上手に休まなきゃ」と思うことまで負担になるなら、今夜は休み方を決めるのも後回しにできます。
畳もうと思っていた洗濯物を、今夜はかごに残しておく。「何かしなきゃ」という気持ちがすぐ消えなくても、今日やる予定だったことを一つ見送る、という決め方はできます。
今夜の負担を、少し減らすなら
減らすものを選ぶなら、まずは明日でも困らない用事から。週末の予定を相談する返事は待てても、今夜の待ち合わせへの返事は必要かもしれません。相手との約束や期限を見て、急ぎの連絡だけを残します。
仕事の連絡を待っている夜なら、必要な通知を残したまま休む方法もあります。使っているアプリで個別に設定できるなら、急ぎでない相手やグループだけ通知を止める。届く連絡を少し絞るだけでも、過ごし方の選択肢になります。
設定を調べるのも面倒なら、通知はそのままにして、同時に片づけていた家事を一つ休む方法もあります。
用事を減らした後も、静かにしているとかえって考え込むなら、好きな音楽を聴く、話しやすい人に少し話す、といった過ごし方もあります。厚生労働省のセルフケアの案内でも、その日の気分や体調に合わせて方法を選ぶことが勧められています。
気持ちを書いてみたいなら、頭に残っていることを一言だけ。途中で嫌なやり取りを何度も思い返したり、書くほど考えごとが増えたりするなら、そこで閉じます。文章を仕上げることより、今の自分にとって負担が増えない方を選びたいと思います。
読みかけの本は、明日の楽しみに取っておく。明日まで待てる返信は、明日考える。今夜はそのくらいの決め方で、休む時間を残しておけます。
疲れが続くときは
疲れをすべて気疲れで説明することはできません。睡眠不足のほか、病気や薬が関係する場合もあります。原因の分からない疲れが数週間続く、日常生活に支障がある、ほかの症状もあるときは、医療機関に相談する目安です。
相談するときは、いつから疲れているか、眠れているか、普段の生活で何が難しくなったかを伝えると、今の状態を説明しやすくなります。
参考資料
- NHS「Stress」:ストレスに伴う心配、集中・判断の難しさ、睡眠の変化について。
- NHS「Tiredness and fatigue」:疲れの原因と、医療機関に相談する目安について。
- Toniettoほか(2021)「Viewing leisure as wasteful undermines enjoyment」:余暇を無駄と考えることと、余暇の楽しさを調べた心理学研究。
- 厚生労働省「こころと体のセルフケア」:音楽、気持ちを書くことなどのセルフケアを紹介する若者向けの案内。
資料の確認日:2026年9月7日。
